自社ローンは「やめたほうがいい」と言われる理由を解説

「自社ローン」は、銀行や信販会社から融資を受けるのではなく、中古車販売店が独自に提供する分割払いシステムのことを指します。

「ブラック」など審査に通らない人でも借りられるというメリットもありますが、一部の方からは「自社ローンだけはやめたほうがいい」と言われることがあります。

その理由には、いくつかのリスクがあります。
本記事では、自社ローンがやめたほうがいいと言われる理由について解説していきます。

やめたほうがいいといわれる自社ローンとはどんなローン?

自社ローンは、銀行系ローンやディーラーローンとは別に、中古車販売店が貸主になって分割払いを設定してくれるというものです。

自社ローンのいいところは、金融機関を通さない販売店独自のサービスなので、ブラックリストに登録されていても比較的審査に通りやすい点です。同じ理由から、手続きも短期間で済ませることができます。

ただし、手数料がかかったり、保証人が必要になるなどの条件もあるので注意が必要です。

また、ローンの支払いが終わるまでは車の名義は販売会社になっているので、会社が倒産した場合などは車を差し押さえられてしまうリスクもあります。

自社ローンで車の購入は「やめたほうがいい」と言われる理由

自社ローンでの車の購入をやめた方がいいと言われる理由としては、主に以下の3点です。

  • 月々の支払額が高くなる
  • 車の整備が不十分な場合がある
  • 車の所有権がない

それでは一つずつ見ていきましょう。

月々の支払額が高くなる

ディーラーローンや金融機関系ローンであれば5年以上の長期返済を設定可能できますが、自社ローンの多くは12回~36回、2~3年程度に設定されています。
返済期間が短くなると分割払いの回数が減るため、同じ総額のディーラーローンや金融機関系ローンと比べた場合、月々の支払額が多くなります。
つまり、分割払いの支払いが終わるまで短い期間でより多くの支払いをすることになります。
また、金利分が手数料に乗っかる為月々の支払額が高くなります。

車の整備が不十分な場合がある

自社ローンを扱う中古車販売店の中には「車のメンテナンスがきちんとされていない」販売店があるのは事実です。
主に中古車販売店はオートオークションと言われる業者のみが参加できるオークションで中古車を仕入れしています。
オークションで仕入れた中古車を販売する上で必ずしも納車前に点検をする義務はありません。
その為、販売店によってはきちんとした販売前の整備を行わず販売するところがあります。
仕入れてきた中古車を購入者に転売するだけの為、何か問題が発生した場合、お客様は正常に動作しない車を抱えてしまうことになりかねません。

車の所有権がない

金融機関系ローンは購入資金を借りその借りた資金から車を購入する為、所有権を本人が持つことが可能です。
しかし自社ローンは中古車販売店が車両代を立て替えてくれているようなイメージになりますので、支払いが完了するまで所有権が中古車販売店から購入者に移ることはありません。
その為、返済途中での解約の際には一括返済の必要があります。

 

以上が、一般的に自社ローンはやめたほうがいいと言われる要因です。

近年では、GPSを搭載することで、販売者側のリスクが減るため車両価格が大幅に安くなり、支払い回数も120回まで選べるMCCS自社ローンというものが登場しております。

関連記事:保証人・頭金不要!最新MCCSローンとは?

やめたほうがいいと言われる自社ローンの実際のメリットとは

自社ローンのデメリットを解説してきましたが、対してメリットは何なのか。

それぞれ詳しく解説します。

金利がない

自社ローンには金利が付かないため、諸費用を含む契約時の金額以上に費用を支払う必要はありません。
また、賃金業務取扱主任の資格を持った従業員が居らず金利をつけて販売することは違法になります。

審査が通りやすい

過去にローン審査に落ちてしまった方やすでに他社借入れを抱えている方でも、自社ローンなら通過する可能性は大いにあります。
各中古販売店が独自の審査基準を定めているため、過去の信用情報はあまり関係ありません。
具体的には、勤務先や勤続年数を書類により審査したり、面談を行って将来的に支払いが滞ることなく支払いができるかを見ていきます。
審査に関しては、販売店ごとに基準が異なりますので事前に確認しておくことをおすすめします。

納車までが早い

ディーラーローンや金融機関系ローンは厳密な審査基準に基づき融資を決定しているため、融資審査申請から車のご購入に至るまでには数日から数週間かかる場合があります。
対して、自社ローンでは書類審査の時間と手間が少なく、審査申し込み当日に車を購入し、納車まで完了できるケースも存在します。

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自社ローンの利用が向いてる人

銀行系ローンやディーラーローンに落ちた人

銀行系ローンやディーラーローンは、信用情報機関による信用スコアや収入証明書などの要件を厳重に考慮しますが、自社ローンの場合は審査基準を緩和していることがあります。
その為、銀行系ローンやディーラーローンに落ちた人でも、自社ローンを利用できる可能性があります。

ブラックリストに掲載されてる人

自社ローンは、他のローン商品と同じような制限を受けないため、ブラックリストに載っている人にとって良い選択肢となります。
一般的に、金融系ローンは融資希望者を審査する際にクレジットスコアを重視するため、クレジットスコアが低いと通常は断られることになります。
しかし、自社ローンは、一般的にクレジットスコアや、職歴などの要素を考慮しません。
その代わり、毎月の支払い能力があるかどうかが考慮されます。
その為、自社ローンはブラックリストに載っている人にとっても良い選択肢となります。

債務整理した人

自己破産や個人再生、任意整理といった債務整理を行うと、信用情報機関に免責から5年程度、情報が残ると言われています。
その為、信用情報を元に審査するディーラーローンや金融機関系ローンは難しくなります。
自社ローンであれば信用情報機関の過去の情報より「これからも安定的に支払いができるのか」を見る為、債務整理の有無はそこまで影響ありません。

総量規制に引っ掛かる人

総量規制とは貸金業者の過剰貸し付けから消費者を守るための規制になります。
この総量規制は消費者の年収ベースで3分の1以上の貸付けを禁止するものです。
その為、どんなに信用情報が綺麗で遅れなく支払っている人であろうと信販系のローンでは審査に通らない場合があります。
自社ローンは貸付ではなく販売店が立て替えした中古車を分割払いしていく契約のため、総量規制にひっかかることはありません。

自社ローン利用の注意点:業者選びが重要な理由

以上から考えると、「自社ローンはやめた方が良い」と断言するわけではありませんが、リスクやデメリットを理解した上で利用することが重要です。

信頼できる中古車販売店であることや、契約内容について確実に理解することが必要不可欠です。

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